アフリカ21カ国の外交団に「マルチプレックス事業」を説明

金子 聡 教授
熱帯医学研究所

本学・熱帯医学研究所の金子聰教授が1月26 日、在京のアフリカ各国の大使などを対象としたセミナーで、顧みられない熱帯病(NTDs)の制圧を目指して実施している「マルチプレックス事業」について発表しました。

マルチプレックス事業は、独立行政法人国立国際医療研究センターと医学生物学研究所(MBL、本社名古屋市)の協力を得て実施している産官学の共同プロジェクトで、ケニアにある本学のアフリカ拠点を活用し、複数感染症の一括同時診断技術の実用化をめざしています。

今回の発表では、金子教授が研究の進捗状況について説明。2009 年度に始まった本事業のフェーズI から現在のフェーズII 事業に至るまでの経緯や開発技術の説明、さらには、その技術を用いた顧みられない熱帯病(NTDs)の分布を把握する仕組みの構築や学校保健を用いた対策の検討について、説明を行った。

参加したアフリカ各国の外交団からは、今後の活動の展開や自国からの若手研究者、留学生受入についての質問が寄せられた。

26 日のセミナーは、アフリカにおけるイノベーション研究の展開を目指す独立行政法人科学技術振興機構(JST)とそれに関心を持つ国際協力機構(JICA)が協力し、在京アフリカ外交団(ADC:African Diplomatic Corps)を対象に開催したもの。長崎大学とともにアフリカで本事業を展開する東北大学、大阪大学などの発表も行われた。セミナーには、エチオピアやスーダン、ケニアなど21カ国から、12人の大使をはじめとする28 人の在京外交団が出席しました。

CICORNニュースレター第5号(平成27年3月号)掲載記事
http://hdl.handle.net/10069/35132